ミライヲツナグ 『wit』八田 雄さん × 中日美容専門学校1年生のみなさん

八田 雄氏は、名古屋・栄で『wit』『wit circle』の2店舗を経営。その人らしさに寄り添ったデザインとともにトレンドを発信されています。学生さんと年の近い、入社2年目のアシスタント、二井さんにもサポートいただきました。

第1部は『美容師の仕事とは』。このテーマに対して「ズバリ、美容師の仕事はめちゃくちゃ楽しいです！」と八田氏。しかし、自身は学生時代不器用なタイプで、サロンに入って半年ぐらいは同期から出遅れ、辛く苦しい時期があったと告白。そんな八田氏に美容師としての自信と楽しさをもたらしたのは、休みを使って地道に取り組んでいた撮影（作品づくり）だったと言います。

第2部の『撮影を見てみよう』では、witさんが普段行なっているサロンスタイルの撮影をスタジオで再現し、撮影で映えるスタイリング・テクニックを公開。「ヘアスタイルは切るだけではなく、どんなイメージを作るかがポイント。自分の好きを入れていくと、誰が見ても○○さんのスタイルだと言ってもらえるようになる」と八田氏。続いて、学生が撮影を体験。スタイリングを直し、好きな角度からスマートフォンで撮影し、その場で八田氏にアドバイスをいただきました。

第3部は、『対談・Q＆A』。憧れの先輩美容師に、就職のこと、将来のことを質問！ 学生たちが、未来の美容師ライフをリアルに想像できたセミナーとなりました。

Q&A
教えて！ 八田さん、二井さん

Q1　学生の時にしておいた方が良い事は?

八田　色々な人と積極的に話し、様々な人の価値観や好きなものを共有して「人間力」を高めた方がいいです。あとは、僕が学生に戻れるのなら、美容師さんがサロンワーク以外でやっている撮影やファッション、SNSなどを同じぐらいやります。自分のやりたいことが早いうちに叶えられ、美容師としての腕も上がると思います。

二井　美容師になったら忙しくなるので、時間のあるうちに色々なものを見て、自分の「好き」や「強み」を見つけてください。入りたいサロンに自分をアピールする時に役立つと思います。

Q2　中日美容専門で学んだことで今でも役に立っている授業はありますか？

八田　パーソナルカラーなど「色」に関する知識はもっと覚えておけばよかったですね。あと、今は僕の時にはなかった撮影の授業があるので、早いうちから頑張って上手くなっておくといいと思います。

Q3　witさんにしかない売りはなんですか？

八田　一つはブランド力。witらしいね、witにしかできないスタイルだよね、というものがちゃんとあります。大事にしているのは、各スタッフがそこに「自分らしさ」をプラスして出すことです。二つ目は、性格の良い人ばかりが集まっていること。良い人たちが人のために動き、自分が成長するために何ができるかを日々考えています。そういった意味で、スピード感とチーム力があるのがwitの強みです。

Q4　自分に合うサロンの見つけ方は？

八田　まずは、どんなサロンなのか、たくさん調べてください。そして、そのサロンで自分よりも3年、5年、7年上の人がどういう活躍をしているのか。それが自分のヴィジョンに対して合っているか。アシスタントの子たちやスタイリストになりたての子たちが楽しそうに働いているかどうかも見た方がいいと思います。

二井　私の場合は、お店が作っているスタイルを見た時に自分のやりたいことと合っているのかが大切だなと思ったのと、サロンに行った時にスタッフのお店に対する考え方が素敵だ なと思ったのが決め手になりました。

Q5　売れる美容師になるための秘訣は？

八田　自分が好きなことを続けること。飽きたらまた違うことを続けてみる。あとは人に言われたことをやってみるのも大事です。その際に、なぜ、その人は勧めてくれたのか、なぜ、自分はやるべきなのかを「考える」ことを忘れずに。

Q6　美容師として働く上で一番大切なことは？

八田　美容師として「自分に誇りを持てるか」。どこかで、最近、頑張ってないかとか、お客さんに対して不誠実だなとか、同期やお店の人たちに対して良くないことをしているなとか思っていると全然楽しくないし、美容師が嫌になる。その逆に、自分が何かできなかった時に悔しくて泣いてしまうぐらい頑張っていたり、本気で取り組んだことが人に褒められた時は、自分に自信が持てるし、美容師になって本当に良かったと思う。そういう瞬間がない限り、美容師を続けられなくなってしまいます。自分に対して、人に対して誠実に。一つ一つのことに本気で向き合って自分に自信をつけていくことが大切です。