“三方よし”の精神で、
これからも
お客様と共に歩む
日本には創立100年を超える企業が4万社以上あり、世界の中で群を抜いて長寿企業が多い国です。欧米型の成果主義や効率重視の経営と違い、後継者を育成し、時代の変遷に対応しながら伝統を継承してきた、日本ならではの会社の在り方によるところが大きいのではないかと言われています。株式会社ガモウも2027年に創業100周年を迎え、100年企業の仲間入りをすることになります。
この100年は日本の社会が大きく変化をした時代であり、美容室や美容師の在り方も変わってきました。数字だけで見ても1965年に8万軒だったサロンが今や22万軒を数え、髪を切るだけでなく、ヘアカラーやヘアケアなどトータルでの提案力、またオリジナリティを表現する力が必要となってきています。
時代に対応するために必要なのは、広く物事を見ることです。かつて近江商人が提唱した「三方よし」は、現代にも通じる経営哲学だと感じています。三方とは買い手(相手)・売り手(自分)・世間を指し、お客様も満足、自分たちも満足、それがよりよい社会を作ることにつながるという考え方です。
私たちの買い手とは美容師さんになります。“儲かるものを売り込む”のではなく、美容師さんのやりたいこと、求めるものに応える商品をご提案・ご提供することを目的とし、「必要なものを 必要なときに 必要なだけ」という社是を大切にしてきました。ですので、営業にノルマを設けておらず、ノルマのために不要なものを売ることがないからこそ、美容室と信頼関係を築くことができ、歴史を重ねることができたと思っています。また美容師さんのための“場”を用意することもガモウの使命だと考え、スタジオの設置や講習会・セミナーの開催、さらに美容師という職業自体、そして美容業界の発展のためにJHA(ジャパン ヘアドレッシング アワーズ)、アジアビューティーエキスポ、ヘアケアマイスターなどの設立に力を入れてまいりました。美容材料の提供だけでなく、美容室をサポートする想いは創業当時から変わらずに受け継がれています。
そして、売り手(自分)とは社員になります。コロナ禍、美容室ではお客様が激減し、私たちの売り上げも激減しました。その時も「お給料を減らさない。誰も解雇しない。」を守り、厳しい時期を乗り越えることができました。会社の価値というものは、働いている社員の幸福度が高いと通じるものがあると思っており、幸福度が高ければ、その先の顧客満足へも繋がっていきますので、働きがいのある職場環境を目指しています。
そして「世間よし」の大切さをコロナ禍だけでなく、世界各地の紛争でも改めて実感しました。人が美しくいられるのは平和である証であり、そこに文化が根付いているからです。美しい人を増やすお手伝いをすることが、業界の活性化、ひいてはよりよい社会へつながると信じています。これからも時代に合わせたチャレンジを続けつつ、ガモウらしいお客様とのコミュニケーションを大切に、共に歩んでまいりたいと思います。