クリエイティブに励むヘアスタイリストたちから撮影のオファーが絶えない写真家・松山 優介。20年近くに渡る写業をまとめた作品集『hair ii 』を上梓した松山氏に、いま改めて聞いてみたい3つの質問を、撮影を待ち望む全国の読者に代わり出版元であるへリテージの『PREPPY』編集部さんに尋ねてもらった。
松山 優介氏
長野県出身。愛知大学、東京ビジュアルアーツ写真学科を卒業後、06年集英社スタジオ入社。広告やポートレート撮影を中心に活動を開始し、現在はchiyoda-studio所属。美容サロン、ヘアスタイリストからの信頼が篤く、ヘアクリエイションフォトの第一人者としてJHA(ジャパン・ヘア・ドレッシング・アワーズ)をはじめ、名だたるフォトコンテストの受賞作品を数多く手がける。
Q1
写真家の目から見て、ヘアクリエイティブの奥深さはどこにあると思いますか?
ヘアクリエイティブの写真は、まず美容師さんがいて、メイクや衣装が加わり、その上で僕らカメラマンがいて初めてできるもの。常にセッションから生まれる、というのが面白いし、奥深いと思っています。ひとりだけの視点や発想から生み出す創作ではなく、美容師さんとの掛け合い、撮影現場の化学反応から生まれる可能性は、これから先も無限に広がっている。写真は人の感情を揺さぶるアートではあるけれど、僕はシンプルに「おしゃれだな」と感じてもらえる写真を撮りたいと思っています。美容はハッピーな気持ちとか、おしゃれを作る仕事だから。美容の力で人が美しくなる瞬間、「人間」の魅力をヘアと写真で追求できるというのも、ヘアクリエイティブの奥深さではないでしょうか
Q2
ヘアクリエイティブにおける「いい写真」の条件とは?
「いい写真」の視点はたくさんあるので、ひとつに決めることは難しいですが、敢えていうなら美容師さんにしてもカメラマンにしても、独りよがりに帰着した作品は自由さがなく、面白くないと感じます。自分自身でも近年の作品はますます自由で、面白くなってきていると感じるんですが、それは美容師さんにより「寄り添って」撮影できるようになってきたからじゃないかと。1 枚の作品でしっかり「セッション」が結べ、現場で「これいい!」という共感が生まれた作品は間違いなく、いい作品ができる。だから撮影現場では、ああでもない、こうでもないと、たくさん話しをしたほうがいいですし、それがいい作品が生まれるの秘訣のように思います。
Q3
これから作品撮りをはじめたいと考えている方へのアドバイスは?
いいフォト作品をつくろうと思ったら、カメラ機材はスマホでもいいから、自分で写真を撮ることをしてみてほしい。たとえばフレーミング。それは撮影技術でもっとも大事なことのひとつで、四角い枠で「どう切り取るか」を決めるセンスは、とても重要。フレーミングにこだわって撮影するだけでも、写真のセンスは格段に上達します。あとは、いい写真をたくさん見ること。他のヘアスタイリストさんの写真から刺激を受けることも大事ですが、ヘアの写真に限らず良質なポートレートを、できればプリントされたもので見ることをお勧めしたい。なぜなら、紙に焼かれた写真を見ることはひとつの体験になるので、そこから得られる情報はすごく大きい。ときにはスマホをしまって、写真を見る体験をしてみてほしいです。
Book Data
『hair ii』
ヘア・クリエイティブを見て学べる写真の教科書。
松山 優介氏本人のセレクトによる111点におよぶ珠玉のヘア作品を収録。ヘア業界のクリエイターにとってバイブルといえる1冊。
A4変形判220ページ/¥10,000+税 ヘリテージ 発売日 2024.1.30
詳細は『Club PREPPY』へ!
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