2027年のガモウ創業100周年を記念して、新感覚のフォトクリエイション企画「TRY_ANGLE トライアングルー共進ー」がスタート。
about Project
企画タイトル「TRY_ANGLE」は、「成長」や「拡大」をもたらす意味を持つ三角形「triangle」に、「try(挑戦)」と「angle(角度、視点)」という2つの単語を掛け合わせて、それぞれの角度・視点で「表現・技術」に挑戦するという意味を込めた造語です。
三人のヘアデザイナーが、「TRY_ANGLEー共進ー」をテーマとし、撮影ルールに基づき撮影を行い、後日座談会を実施します。

第1回目はクリエイティブシーンをリードする「LECO 内田 聡一郎」「SCREEN 神谷 翼」「DADA CuBiC 古城 隆」の3名が登場。
撮影ルールのもとそれぞれが撮影を行い、この座談会で初めてお互いの作品が披露されました。
撮影の裏側やクリエイティブにかける想いを語り合います。




ー今回は普段とは異なるアプローチで作品撮りに挑んでいただいたと思います。まずはこの企画の第一印象を教えてください。
内田氏 ガモウの100周年というメモリアルな企画の第1回のメンバーに選んでいただいたプレッシャーはすごかったです。同時に神谷くんと古城くんとこういった新しい企画を一緒にすることは、楽しみでした。
神谷氏 100周年企画のメンバーに選んでいただけてすごくうれしかったです。内田さんと古城さんという、とても尊敬する先輩とご一緒することができました。同じフォトグラファー、同じメイクアップアーティスト、同じ撮影ルールで、それぞれが作品を撮り下ろすという経験はこれまでになかったので、どうなるんだろうという未知の感覚でした。ですが、本当にシンプルに髪の毛に集中できたと思います。
古城氏 まず「トライアングル」というテーマがとても面白いというのが率直な感想でした。裏側には「共進(共に進む)」というサブテーマがあるのですが、メンバーはよく仕事で一緒になり、お互いに作品を見合っている3人。共に進む上ではチャレンジが必要だといつも思っているので、この3人でどんなチャレンジができるのか、すごくワクワクするテーマでした。
ー「トライアングル」では、同じフォトグラファーとメイクアップアーティスト、撮影ルールを設け、それぞれ撮影を進め、この座談会の場がお披露目になりました。お互いにどのようなデザインに仕上がるのか、分からない中で、事前の打ち合わせや実際の作品づくりは大変でしたか。
内田氏 一見すると制約がありますが、打ち合わせでは色々な提案ができたので撮影の自由度はかなり高かったと思います。その上で一周回ってとてもシンプルな撮影になりましたよね。
神谷氏 審査員でたくさん作品を見る中でも、長く残る作品はある意味ライティングがシンプルだったりします。ライティングの軸としてはシンプルにしたいという思いがありました。あらゆることができる時代ではありますが、シンプルということが、ビューティの世界で作品を作るには一番大事なところなのかなと改めて感じました。
ー打ち合わせの中で、古城さんから「上質な変化球」というキーワードが出ましたよね。
古城氏 そうですね。3人とも作るものも、表現したいものも違うので、一緒に作り上げるためには共通のゴール地点を定める必要がありました。自分1人の撮影であれば、自分で決めればいいのですが、今回は擦り合わせが必要で、そのためには何か言葉が必要だなと。ビューティ×シンプルが大まかな方向性だとしたら、そこに何かいい意味でアヴァンギャルドなテイストを入れたい。世の中の景気が悪くなるとリアルに偏りがちで、より多くの方に受けいれられるものが流行る傾向があると思うんです。ですが、僕はこの業界にはアヴァンギャルドなスピリットは欠かせないと感じています。きれいなものは作りたいけれど、何かそこに一癖ある、つまりは変化球を入れたいという意味で、「上質な変化球」という言葉を発しました。
ー初めて3作品が並んだのを見ていかがですか
内田氏・神谷氏・古城氏 かっこいい!3点並ぶといいですよね。

内田氏 最初はもっと具体的なテーマや3人の共通項をディティールで作った方がいいのではという話もしたんです。でも神谷くんが「ライブですよね!」って言ってくれて。撮影の順番は神谷くん、僕、古城くんでしたが、どんな作品を作ったのか一切情報交換はなし。本当ですよ。その場で切って、カラーして、生の仕事をそのまま撮ってもらいました。普段は絵作りのディレクションをしっかりして、想定した中で作ることが多いんです。今回は髪の毛のこと以外はアウトソーシングしたことで良くも悪くも逃げられない状況に。ある意味苦しい感覚もあったし、最近の現場の中では一番ドキドキしましたね。
神谷氏 3作品が並んでいるのを見て、僕は改めて2人の作品がすごく大好きだと。
古城氏 多分みんな思っているのでは(笑)。自分のは現場からたくさん見てきたしね。
神谷氏 トライアングル=共進というテーマの中でも、それぞれ色が違うデザイナーなので、普通だったらぶつかると思うんです。僕は特に初回の撮影だったので、未知数な感覚が大きかったですし。にも関わらず、作品が並んでこれほど“共進”できたことがてうれしいです。

古城氏 3人で誌面に並ぶというと、もしかしたら自分が一番いいものを作ってやろうという気持ちもあるわけじゃないですか。それが今回はガモウさんの100周年という大きな冠があったから、3人でいいものを作りたいという気持ちの方が強かったかな。
ーこれから美容師を目指す人に、若手美容師に、メッセージをお願いします。
内田氏 お客様のなりたいを叶える、気づいていない素敵な部分を提案することが美容の基本だと思います。その一方で、クリエイティビティを発揮するアートな領域があります。僕は両方をこの十数年続けてきて、どちらも大切だと思っているんです。美容師がお客様のなりたいを叶えるための引き出しを増やすには、まだ見ぬものを考えて生み出す作業は欠かせません。言葉では「サロンワークとクリエイティブは密接で美容師にとって大切だ」と、みんな口をそろえて言うけれども、その感覚が最近ようやく体になじんできました。これは続けてきたからこそ、分かることです。美容学生や若手美容師が数字や短期的な結果を求めがちなのは分かるけれども、長く続けてこそ分かることがあると自信をもって伝えたいです。粘り強く頑張ってほしいですね。
神谷氏 ガモウ100周年も、尊敬する大先輩方も、歴史を刻んでいる人はクリエイティブなスピリットを持っています。時代が変わっても、歴史のあるものは廃れないし、尊敬できます。だからこそこれから美容師を目指す人、若手に伝えたいのは、たくさんの情報がある中で、クリエイティブがキーワードになるだろうということ。クリエイションをやる人にしか感じられない感情や景色があるので、いろんなことに挑戦して、見たことない景色を見てほしいですね。

古城氏 クリエイション=表現することにはとても夢があって、夢を追い続けるということは頑張り続けるということ。それによって見えてくるものがあると思います。見えるまで粘り強くやることですね。美容師の仕事は人を相手に、直接的な関係性の中で行う仕事です。対してクリエイションは自分と向き合う戦いです。自分と向き合い続けてきた人は業界を問わず、人間力があり、顔に現れます。100年続くということはすごいことです。どなたかが「注目されるのは最年少記録だけれど、これからの時代は最年長記録が大切だ」と言っていました。重いと思われるかもしれませんが、美容師の仕事は専門職であり、紛れもなく職人の世界です。表面的なことでまかり通ることもあるかもしれませんが、長く続けていくと本質を追求しないといけない場面に直面します。自分に負けない本質への追求心が長くお客様に支持される理由になり、力になるでしょう。
Profile

内田 聡一郎氏
1979年、神奈川県出身。2018年渋谷に『LECO』をオープン。『QUQU』『öben』『odd』と展開し、25年に『NUEN』の5店舗を経営する。著書に「内田本」(2018年)や「ウチダテク」(2022年)など。
20年 JAPAN HAIRDRESSER OF THE YEAR(グランプリ)

神谷 翼氏
1984年、岡山県出身。2014年神戸に『SCREEN』をオープン。15年『SISTER.BY SCREEN』、20年銀座に『SCREEN GINZA MAISON. 』を出店。
18年 JAPAN HAIRDRESSER OF THE YEAR(グランプリ)
10年 JHAライジングスター最優秀賞

古城 隆氏
1980年、大分県出身。1店舗を経て、2000年『DADA CuBiC』入社。05年よりD.D.A.講師を務める。著書に故植村隆博氏との共同で「Basic Cut Bible vol.1」(2011年)や「正確なフォルムコントロールのためのスライス徹底マスター」(2013年)など。
19年 JAPAN HAIRDRESSER OF THE YEAR(グランプリ)


会員登録する
ガモウ全店のcetera beauty shopにてご利用いただけます。
既存のカード会員様も、アプリへの切り替えでおトクにお買い物!


お得なクーポンを配信中!
友だち追加してお得な情報をゲット!