TOKYO BEAUTY CONGRESS 2018
松山優介 特別賞 受賞
SPECIAL INTERVIEW
TOKYO BEAUTY CONGRESSの新たな試みとして、 モデルカット部門でコンテスターが創った全作品から、 フォトグラファー・松山 優介氏が「撮りたい!」と思った作品を選出し、 そのモデルをシューティングする「松山優介 特別賞」が設けられた。今回、レディースカット部門モデルにエントリーし、 見事、そのチャンスを手にした受賞者、 veticaの福江 章子さんに喜びの声を聞いた。
福江 章子さん(vetica)
——今回、TBCのレディースカット部門モデルにエントリーされた動機を教えてください。
最近、私自身、根本的に自分の好きなものや、自分のセンスについて、なぜか漠然と不明確になってしまい悶々とした日々を過ごしていました。それを明確にしたくて出場を決めました。
——作品のコンセプトやコンテスト対策として考えたことがあれば教えてください。
とにかく「フィット」することだけを考えました。ヘアデザインに関しては、とにかく独りよがりな「ただ奇抜」なヘアは決して作りたくない。彼女にとにかく似合って、そのままいつもの生活に溶け込むようにと意識しました。そして、なおかつ半歩先を行く人目をひくヘアを心がけました。マッシュラインのフロントデザインとバックのベリーショートをMIX。そしてその飛ばした髪型に、艶やかなコクのあるブラッドオレンジのカラーリングで、品を演出しました。モデル選びに関しては、とにかく私自身がタイプの子を。審査員受けするようにとか、みんながかわいいと思うモデルをと狙って探すのではなく、とにかく私が好きな、モードで、なにか内に秘めるモノをもつムードのある子を選びました。衣装は、パンクな要素が欲しかったので、ロンドンっぽさを意識してチェックに。少しパンキッシュさを取り入れてヘアと調和をとりました。メイクは、シャープな目が印象的なモデルなので、目をより際立たせるために、エッジィかつ品のある雰囲気にしました。対策は考えていません。とにかく彼女を最高に魅せる世界観を作ることだけ意識しました。
——本番に向けて努力したことや苦労した点などあればお聞かせください。
衣装を自分で手作りしたこと。前日に全て作り直して、納得のいくまで作り続けました。普段はヘアに関して迷うことは少ないのですが、なぜか、今回は、「彼女に本当にフィットするヘア」は何なのか。せっかくなら、気に入って欲しい!全てお任せしますとの彼女の言葉の重みに、200%の結果で答えられるのかをギリギリまでずっと自問自答。それが、一番苦労しました。
——初の松山優介 特別賞を受賞された気持ちをお聞かせください。
松山さんに、私の全力の想いが伝わったんだなと思いました。私自身は、全てが彼女にフィットしていて、彼女がオシャレになった! 最高! という気持ちだったので、決して、みんながいいね! というようなキャッチーな作品ではないと思うのですが、その私の世界観を共感していただけたのが本当に嬉しかったです。
——初の松山優介 特別賞を受賞された気持ちをお聞かせください。
彼女に気持ち良いほどにピッタリはまる雰囲気の写真に感激です。「この空気感」と、「この私の想い」を、「この瞬間」に、収めていただけたことに本当に嬉しく思いました。
——受賞を経て、今後の抱負を聞かせてください。
もっともっと上手になりたいです。もっともっとクオリティが高く、とにかくフィットしたヘアを作り続けるのが目標です。
松山 優介氏 審査コメント
今回初めてスタイルの審査をさせていただき、先ず美容師の皆さんの熱意にすごいエネルギーを感じました。一生懸命に取り組む姿勢が素敵で沢山の方に賞を差し上げたかったです! 本当に選ぶのが大変で、とても難しかったです。
今回、僕は今まで見た事がないモデルさんから選ぼうと思いました。素敵なモデルさんは確かに素敵です! ただ、よくメディアや撮影で見るモデルさんではなくNEXT TOKYOとして、自分のスタイルにあった自分だけのモデルを見たいなと。僕は美容の写真はポートレートだと思っています。審査する上で良いのかわかりませんが、無理なくそのモデルが生きるスタイルが好きです。今回選ばせていただいた福江さんはよく知っている美容師さんなので正直選ぶのは止めようかなと思いました。ただ、それを踏まえても、撮ってみたくなる作品でした! モデルさんの面白さに、刈り込んだスタイル、シンプルだけどチェック柄が効いた衣装。必死にモデルさんと向き合ったのが感じられる素敵な作品でした。
何よりやっぱり美容の作品は楽しいし素敵です!! だから皆さん、これからもたくさん素敵なスタイルを作って、素敵な美容師さんでいてください! ありがとうございました!!